【採用担当者必見!】幼保施設のパート・アルバイト採用時に使える求人のコツ

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目次

はじめに

幼保施設では、正社員だけでなく、パート・アルバイトの保育士さんも活躍しています。おそらく正社員だけで回している保育園はほとんどないのではないでしょうか。

人手不足も重なり、求人広告を出しても応募が来ず、仕方なく条件を上げても人が来ない、という負のスパイラルに陥ってしまっている園のお話もよく耳にします。

そこで、この記事では、幼保施設のパートアルバイト採用のコツや、定着のコツまでご紹介します。

使えるものがあれば、是非自園の求人に取り入れてみてください。

幼保施設でのパート・アルバイトの採用の全体像

正社員の採用と、パート・アルバイトの採用では、それぞれ状況の違う人たちがターゲットです。まずは自園のどの部分にパート・アルバイトを採用するのかが分かっていないと、闇雲に求人を出すということになってしまいます。

まずは採用を始める前に、自園の状況を整理しましょう。
どこ(役割、シフトなど)に人を入れたいのかを明確することが最初のステップです。

例えば、平日の7:00〜13:00に人が足りていないとします。
では、平日の7:00〜13:00に働けるひとはどんな人でしょうか?

ここを考えることが重要です。

・子育てが一段落した主婦の方

なら、朝に子どもを送り出したりする必要がないので、7:00〜勤務ができそうです。

では子育てが一段落した方達はどれぐらいの年齢層なのかを考えてみます。
おそらく40代〜50代になりそうです。

ではその年代の方達が魅力を感じそうなアピールは?…

という形で深堀りしていくと、グッと具体性が高まります。
これを求人に反映させることができれば、採用の可能性が上がっていきます。

このような、求人の際に使えるポイントをまとめました。
以下にご紹介していきますので、取り入れられそうなものは是非取り入れてみてください。

パート・アルバイト採用のコツ10選

履歴書不要にしてみる

求人では、当たり前のように「履歴書持参」と書いてありますが、応募者にとって履歴書の作成はかなり面倒なもの。

紙媒体で、履歴書を購入するにも貼付する写真にもコストがかかります。
特にZ世代と呼ばれる若者世代は無駄なことや非生産的なことを毛嫌いする傾向にあります。

そこで、履歴書を不要にすれば、応募のハードルがグッと下がり、応募が来やすくなる可能性があります。

もちろん、履歴書に記載する情報は、事前にメールやHP上のフォームに入力してもらうなどの工夫をすれば、情報がなくて面接時に困る、という問題も発生しません。
求人媒体を使っていればなおさらですので、是非検討してみてください。

対象を絞った方が応募が増える

人手不足で、猫の手も借りたい園が、誰でもいいから来て欲しい、と思うのはもっともです。その意図が求人にも出てしまって、結局誰に来て欲しいのか分からない求人が多くみられます。

実は、全方位に向けたアプローチでは、表現が浅く、具体性がなくなってしまうので、求職者に届きづらい求人になってしまいます。「誰でもいい」では、誰も来てくれないという事態になってしまいます。

求人のポイントは、対象を広げるのではなく、対象を絞って深く伝えることです。
求職者に「私のことだ」と思ってもらえる求人が良い求人。そのためには、ターゲットごとに別の求人を用意する、ということも必要です。

ちょっとした表現の工夫で分かりやすく

例えば、仕事内容に「保育補助」とだけ記載されている求人をよく見かけます。

保育補助、実際に何をするかイメージできるでしょうか?

・フリーで入るのか
・加配で入るのか
・業務内容はどこまでなのか

上記の内容はそれぞれの園の状況によって変わります。

そこで、

・7:00〜13:00
子どもたちの登園から午睡までの時間帯で保育補助業務をお願いします。
・登園チェック
・担任の先生について保育
・給食
・午睡

というように、仕事の内容をできるだけイメージできるような記載が重要です。

別の事例では、「お昼休みの時給を支給します」よりも、「ランチ代1,000円支給」という記載の方が受けが良かったという事例も。同じことでも書き方一つで結果が全く変わるところが、求人の面白いところでもあります。

写真はリアルに、だけど綺麗に

求人に載せる写真は、できるだけ自前のものを用意して、リアルなものをみてもらうことが大切です。写真素材サイトなどのものを使うと、綺麗ではあるのですが、実際の園とのギャップを受けてしまうことがあります。

ただ、自前で写真を撮るとしても、その写真はなるべく綺麗に見えるように工夫は必要です。明るさや露出などを調整して、綺麗に見えるようにしましょう。

また、ターゲットと同じ属性の人物を載せるとイメージがつきやすいので、例えば主婦層を採用したい場合は、同じ属性のスタッフの写真、学生を採用したいのであれば、同じく学生の写真を用意しましょう。

応募者目線での写真選びが大切です。

即レス・即アポを心がける

面接辞退の理由として多いのが、

・他社に決まった
・連絡が遅かった

というもの。応募の連絡に対していかに早くレスポンスできるかは重要なポイントです。
以下の3点を園内で共有しておきましょう。

1.採用活動を行っていること
2.面接候補日がわかるカレンダーと、面接予約受付シート
3.ウェブからの応募に対しても電話をかけること

この3つができていると、応募者の印象も上がりますし、キャンセルも減らすことができます。

応募者対応マニュアルを作成し、職員全員が対応できるようにする。

せっかく応募の連絡を入れてくれたのに、肝心の園の対応が整っていないことで応募をのがしてしまっては元も子もありません。

園で応募者対応マニュアルを作成して、電話をとった誰もが面接の予約を取れるようにしておくのがポイントです。

特に、日程についてはこちらから候補を伝えて選んでもらう、面接日の前日にしっかりと確認の連絡を入れることで、面接に来ない、ということを減らせます。

場所をしっかり伝えられるように

初めての場所に面接の時に辿り着くのはなかなか難しいものです。
いくらGoogleマップが発達しても、緊張感のある中では、なかなか面接場所に辿り着けない、という応募者もいます。

応募者目線に立って、出る時の出口や、角を曲がる時の目印をできるだけ具体的に、分かりやすく伝える工夫が大切です。

迎えに行ってしまう、という手法を取るのも一つ有効な方法です。応募者の印象もぐっとよくなる上に、緊張も解れます。

面接は1時間以上を心がける

面接では、応募者を見極める場であると同時に、園も応募者から見極められています。園の「選んでもらう」という意識は非常に重要です。面接で、応募者が働きたくなるような動機づけができれば、選んでもらえる可能性が上がります。

応募者は、仕事の説明をしっかりしてもらえると、「ここで働いてみよう」という気持ちが高まる、という調査結果もあります。

面接と同時に園見学を行うなど、具体的に働くイメージを持ってもらうことで、モチベーションがあがります。

お給料以外の魅力が刺されば勝ち

求人では、ターゲットに響く表現を意識する、という点を上で述べましたが、それでも不特定多数に向けた単一方向からの発信になってしまいます。
面接という1対1の時間を使って、応募者その人に向けたアピールが可能です。

例えば保育観。応募者の保育観と園の保育観がマッチしていることを伝えたり、その実現のためにこんなことをしている、ということをアピールできたり、職場でスタッフ同士の交流が好きな応募者に対して、社内でのイベントや交流があることをアピールしたり。

一人ひとりの欲求や志向を汲み取って、それに合わせて職場の魅力を伝えれば、かなりの確率で採用につながるはずです。もちろん、盛りすぎには注意が必要です。

募集条件をしっかりと確認する

正職員の離職率も高い幼保業界ですが、パート・アルバイトになればさらにその離職率はあがります。

早期離職の主な理由として、

「面接で聞いていた話と違う」

というのが大きな要因のひとつ。

面接時にイメージした職場と、入社後のリアルな職場のギャップが大きく、働き続けることが難しいとなってしまうのです。

仕事の内容や職場の雰囲気は、伝えていたと思っていても、伝わっていないことがあり、
面接に時間をかける、というのはその防止のためでもあります。

以下のチェックポイントについては、しっかりと伝え、伝わっているかを確認しておきましょう。

・出勤日:いつから勤務できるか
・勤務時間:勤務時間のカウントはどこからどこまでか
・交通費:全額支給なのか、一部支給なのか
・待遇:制服の貸出について、有給、など
・給与:研修期間の有無や、その期間、残業代の規定など

魅力を伝えつつ、もちろん今の園の課題感をありのままを伝えることも重要です。どのように園として改善の道筋を立てているのかが分かれば、大きなマイナスにはならないはず。ある程度の覚悟をしておいてもらうことも大切です。

パート・アルバイトの定着の5つのコツ

職員の採用はゴールではなく、スタートという話はよく聞かれることと思います。
しっかりと定着し、社内で活躍してもらえることを目標に、5つのコツをご紹介します。

初日が肝心!心理的安全性を持ってもらうための仕掛け

新しく入った人には、「この職場には自分の居場所がある」と感じてもらうことが重要です。

幼保施設では、子どもたちの「心理的安全性」大切にするように保育を行っていると思いますが、これは職員にとっても同じ。

・関係性:幸せと成長を喜び合う関係づくり
・自己効力感:うまくいくか分からないけど、とにかくやってみる
・自律性:自分の行動は自分で決める、同時に人の主体性も尊重できる
・目的と意味:今やっていることの目的や意味を明確に
・多様性:人との違いは当たり前と歓迎して、ありのままを受け入れる

以上の5つが高まることで、この職場には自分の居場所がある、と感じてもらいやすくなります。

初回出勤時に、以下のようなことをしっかりと準備しておくことで、次も安心して出社できる、と思ってもらえれば、第1ステップクリアです。

・事前に必要なものを準備する(制服、名札、ロッカー、マニュアルなど)
・初日の朝(仕事に入った直後)に面談の時間をつくる
・仕事内容、園のルール、方針などについて説明する
・職場を案内して、スタッフ全員に紹介する
・業務中だけでなく、休憩時間にも声かけする

くだけた言葉でいえば、「ウェルカム感」をしっかりと伝えてあげることが重要です。
もしできていない部分があれば、後々に繋がる重要な部分ですので意識してみてください。

新人の名前と顔をしっかり覚える

調査によると、上司や職場の人に、名前と顔を覚えられていないと感じる人の3割以上が離職意向が高まる、という傾向にあるそうです。

これは、
上司・先輩→新人 だけでなく、 新人→上司・先輩
にも同じ心理的効果がでますので、
しっかりと新人さんにも、同じ職場のスタッフの名前と顔を覚えてもらいましょう。

面談は1on1で

新人さんが初日以降、仕事に慣れてくると、3のつくタイミングで節目のハードルが存在すると言われています。

3日目:職場の雰囲気がわかり始める
3週間目:この職場での仕事のやり方がわかり始める
3ヶ月目:職場内で自分なりに動けるようになってくる

このようなタイミングで「壁」が登場するので、管理職としては、新人さんとしっかりとコミュニケーションをとっていくことが大切です。

・入社前のイメージと、実際の職場の雰囲気とのギャップ
・先輩との関係性
・職場内で孤立していないか
・仕事についての習熟度
・今困っていること

など、色々な角度や視点から確認しましょう。

本人の正直な話を引き出すためには、丁寧に「傾聴」する必要があります。
傾聴のやり方については、以下の記事が参考になりますので、ぜひ合わせて読んでみてください。

いつフォローの面談を行うかは、初日の段階からすでにスケジュールを決めておくことが大切です。この面談日を設定しておくことで、この日までは退職しにくくなる、という効果があります。

何か辛いことがあったとしても、面談の日に話すことで楽になるかもしれない、と頑張ってくれるかもしれません。新人さんにとって面談が希望の光になります。

もし可能であれば、直接仕事で関わらない(つまり、利害関係のない)人が面談に入ることで、信頼関係を築きやすくする方法を試してみるのもよいでしょう。

「役に立つ」より「足を引っ張っていない」が大切

新人さんへの初期のトレーニングは、役に立っているというよりも、足を引っ張っていないと感じてもらうことが大切です。
最初からバリバリと役に立てている感覚をもつのは稀です。ですが、役には立てていなくても、足を引っ張っていない、ということが重要なのです。

特に幼保業界は傾向として真面目な人が多いので、元々すぐにできるようにはならないことも、一度の失敗で足を引っ張ってしまっている、と思ってしまいがち。こうなると、この職場でうまくやるのは無理かもしれない、というネガティブに襲われてしまうことも。

そうならないためには、いきなりOJTで現場に突っ込む、という方法だけでなく、しっかりとOFFーJT(座学や研修など、実地とは別のトレーニング機会)も並行して行う必要があります。

人手不足の幼保業界においては、なかなか難しいことではありますが、早期離職による再採用や再研修の手間を考えれば、ここでしっかりやっておくことは非常に重要です。

マニュアルやチェックシートを準備する

もしマニュアル類が整備されていなければ、自分が教えてもらう先輩の仕事のやり方が「基準」になってしまいます。常に同じシフトで出勤できればいいですが、もしずれていた時、一人で仕事をする時に何を基準として仕事をして良いかわかりません。

一人一人先輩方の言っていることややり方が違っていた場合、人によって異なる指摘を受け続けることで、負担になってしまいます。

そこで、教育の指針となるマニュアルを整備して、困ったことがあればそのマニュアルに立ち返る、ということを基本にしましょう。

また、初期トレーニングの進捗を見える化するチェックシートを準備しておくことで、職場のメンバーも、今新人が何ができて何ができないのか、今教わっている業務は何か、がわかるため、指導の方針が一貫します。

本人の状況を聞き取りながら進めていくことで、スムーズなトレーニングが可能になるはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
採用がゴールではなく、スタート、という視点から、採用のコツに加えて、定着に対しても使えるコツをご紹介しました。

正社員と同様に、パートさんも一緒に子どもたちを見守る大切な存在です。少しでも長く一緒に働いていけるように、働きやすい環境を作っていくことで、子どもたちにも良い影響を与えることができます。

自園の環境づくりの参考にしていただければ幸いです。

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参考文献

この記事は、以下の書籍を参考に執筆しました。

2019年 かんき出版「パート・アルバイトの応募が殺到!神採用メソッド」
著者:平賀充記

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この記事を書いた人

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