保育園での園長の給料がどれ程なのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。園長の給料は、公立か私立かによっても異なります。
この記事では、公立保育園と私立保育園における園長の平均年収や、退職金の目安、副園長の年収などを詳しく解説します。給与の違いや待遇の特徴を理解し、キャリアの選択や今後の計画に役立ててください。
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引用元:保育のカタチ
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保育園における園長の平均給料と退職金
保育園の園長の年収は、「私立」と「公立」で差が見られます。まずは、保育園における園長の平均給料と退職金について見ていきましょう。
私立保育園の平均給料と退職金
内閣府が令和元年度に実施した調査では、私立保育園の園長は年間おおよそ6,790,740円の収入があります。この金額は公立に比べるとやや低い傾向にありますが、保育園の規模や経営状況によっては私立でも高収入になる場合もあります。
無認可保育園の園長の場合、国や自治体から十分な補助金を受けられないことが多く、認可保育園に比べて収入が低くなることが多いです。退職金に関しても、私立保育園と公立保育園では平均的な金額に差があり、私立の方が少ない傾向にあります。
公立保育園の平均給料と退職金
公立保育園の園長の年収は、私立に比べて高い傾向があります。内閣府の令和元年度調査では、公立保育園の園長の年収は約7,595,784円とされています。
さらに、公立と私立では退職金の相場にも違いが見られ、公立の方が総じて高いことが多いです。
参考:内閣府「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査
延長以外の管理職の給与ついては、以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
幼稚園における園長の平均給料
次に、幼稚園の園長先生の平均年収を見ていきましょう。
私立の幼稚園
私立幼稚園の園長の年収は、保育園と同様にさまざまです。一般的な私立幼稚園では、公立の保育園の園長の年収と近い500~600万円程度が相場となっています。
しかし、特に人気のある私立幼稚園や有名人の子どもが通うような高級幼稚園では、年収が1000万円を超えることもあります。また、経営状況や園の規模に応じて、給与に差が出る可能性もあります。
公立の幼稚園
公立の幼稚園では、保育園に比べて年収がやや低く、おおよそ500~600万円程度だと言われています。認可保育園や認可幼稚園は、自治体からの補助金を受けることができるため、経営に困ることはあまりありません。
保育園の園長になるためには?
保育園の園長になるためには、「私立保育園」と「公立保育園」で必要な資格や条件が異なります。
私立保育園
資格: 特に必要なし
条件: 特に設定されていない
私立保育園の園長になる際、特別な資格は不要で、特定の条件もありません。そのため、保育現場での実務経験がなくても園長になることは可能です。
とはいえ、資格や経験がない園長では、子どもを預ける保護者や職員が不安を感じるでしょう。そのため保育士資格を持ち、一定の実務経験を有する人物が園長候補になることが一般的です。
公立保育園
資格: 保育士資格を持ち、公務員試験に合格していること
条件: 各自治体の基準による
公立保育園の園長になりたい方は、保育士の資格に加えて、合格率が低いとされる公務員試験に合格しなければなりません。園長になるための条件は各自治体によって異なり、昇進試験に合格して園長としての適性を認められる必要があります。
保育園の園長の仕事内容
園長は保育園全体の責任者であり、上記に加えて多岐にわたる業務を担当します。園長の仕事内容や役割には以下のようなものがあります。
- 運営計画の策定(補助金や経費の計算を含む)
- 施設や設備の安全管理
- 人事および採用活動の実施
- 行政や自治体との連絡(会議への出席含む)
- 保育士のシフト作成
- 各種書類の確認と最終チェック
- トラブルや事故が発生した際の保護者対応
- 保育士の指導(定期的な面談や研修の実施)
勤務時間については園によって異なる場合がありますが、保育所設置認可等事務取扱要綱によると園長は「一日6時間以上、かつ月20日以上施設に勤務する者」とされています。
園長になるメリット
保育園の園長という役職は、施設の管理と運営を直接監督する立場にあり、さまざまな責任があります。しかし、その分、いくつかの大きなメリットがあり、多くの保育士が目指すポジションです。
ここからは「園長になるメリット」をいくつか紹介します。
自分の理想に近い保育園を作れる
1つ目のメリットは、自分の理想に近い保育園を作れることです。園長は、保育園全体のビジョン、方針、運営方法を決定します。そのため、園長は自身の保育理念や目指す教育の形を具現化でき、自分が理想とする教育法を取り入れたり、施設のデザインを工夫したりすることが可能です。
園長として自分の理想に近い保育園を作れるのは、大きな喜びと満足感に繋がります。また、子どもたちの成長に直接的な影響を与えられるため、自分の手で「理想の保育」を実現することができます。
さらに、園長は保護者や地域社会とも緊密に連携し、信頼関係を築く機会が多いです。このようなコミュニケーションを通じて、自分の理想とする保育園が次第に広がり、地域全体に良い影響を与えられるでしょう。
大きなやりがいを感じられる
園長の役割には多くの責任が伴いますが、大きなやりがいも感じられます。日々の業務の中で、子どもたちの成長を間近で見守り、保育士たちの指導やサポートを行います。園長としての経験を通じて、自分のリーダーシップスキルや問題解決能力を高めることができ、自己成長することも可能です。
さらに、園長は保護者や地域社会の期待を背負っているため、その期待に応えることで大きな達成感を得られます。自分が運営する保育園が地域にどのような影響を与えているかを実感できることも、園長としての大きなやりがいとなるでしょう。
収入が増える
園長になることのメリットの1つとして、収入の増加が挙げられます。保育士としての経験を積みながら、園長職に就くことで、収入が大幅に増えるケースが多く見られます。園長としての職責に見合った給与が支給されるため、経済的にも安定しやすいです。
園長の収入は、その保育園の規模や運営する法人の方針によって異なりますが、多くの園長は一般の保育士よりも給与が高いです。そのため、キャリアアップを目指す保育士には魅力的なポジションといえるでしょう。
また、園長として勤務することで、さまざまな福利厚生や手当が増えることも多く、自分自身のキャリアをさらに発展させることも可能となるでしょう。
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園長になるデメリット
多くの保育士がキャリアアップとして延長を目指す一方、いくつかのデメリットも存在します。ここでは「園長になるデメリット」について詳しく解説します。
責任が大きい
園長は園全体の運営や安全管理・保護者対応・スタッフのマネジメントなど、多岐にわたる業務を担当するため、1つのミスが大きな問題に発展しかねません。責任が重くなる分、心理的なプレッシャーやストレスも増大するでしょう。
たとえば、園児の安全を確保するためには、日々の安全確認や設備点検を徹底しなければならず、事故が発生した場合には迅速かつ適切な対応が求められます。
このように、園長は常に高い注意を払って業務にあたらねばなりません。責任の重さに耐えられる精神力と体力が求められるため、園長職は簡単な業務ではないのです。
園児と関わる機会が減る
園長になると園児と直接関わる機会が減る可能性が高くなります。園長は管理業務や事務作業が中心となり、現場で子どもたちと過ごす時間が減少してしまいます。
保育士として子どもたちと直接触れ合うことを楽しみにしている人にとって、これは大きなデメリットと感じるかもしれません。その結果、保育士としてのやりがいや満足感が減少してしまうことも考えられます。
業務内容が多岐にわたる
園長としての業務は非常に多岐にわたります。運営管理・財務管理・スタッフの教育や指導・保護者対応・地域との連携など、多種多様なタスクを同時にこなさなければなりません。これにより、業務量が膨大になり、時間的な余裕がなくなることがしばしばです。また、業務の複雑さが増し、長時間労働になることも少なくありません。
まとめ
園長は、保育士としての経験を活かしながらも、園長としての新しい役割に挑戦することで得られる成長ややりがいも大きい役職です。
園長になることには多くのメリットがありますが、一方で多くのデメリットも存在します。責任の重さや業務内容の幅広さ、園児と直接関わる機会の減少など、さまざまな挑戦が待っています。これらのデメリットを理解し、自身のキャリアプランや生活スタイルに合った選択をしましょう。
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