待機児童がなくならない原因は保育士不足?現状や解決策など幅広く解説!

待機児童問題は、保育士の不足が大きな要因となっています。この記事では、現在の状況やその背景、保育士不足の原因、そして政府や自治体が取り組む解決策について詳しく解説します。

保育士の確保や育成・労働環境の改善など、多角的なアプローチを紹介しているため、待機児童問題について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

保育士の採用をするなら保育のカタチがおすすめ

引用元:保育のカタチ

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住所〒550-0004大阪府大阪市西区靱本町1-7-22 SKKビル201
許可番号厚生労働大臣許可番号有料職業紹介事業:27-ユ-303764
労働者派遣事業:派27-304996
雇用形態正社員、契約社員、パート
求人施設保育園、幼稚園、認定こども園、病児保育、事業内保育、学童保育、託児所など
対応エリア全国
連絡手段電話番号:06-6210-5326
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そもそも待機児童とは?

待機児童とは、保育施設への入所条件を満たしていながら、実際に利用できない未就学児のことをを指します。施設が満員または近隣に施設が存在しないのが待機児童ができてしまう主な原因です。

待機児童の増加は、保育施設の不足や需要と供給の不均衡など、社会的な要因によって引き起こされています。

参照:厚生労働省‐保育所等利用待機児童の定義

待機児童の現状

厚生労働省の統計によると、2017年の待機児童数は2万6081人に達しました。政府が認可子ども園の増設や0~2歳児向け施設の拡充など、積極的な対策を講じたことにより、2023年4月時点で2,680人と5年連続で減っています。

しかし、未解決の課題に対し、保護者の一部からは疑問や不安の声も上がっています。今後も施設の増設や保育士の処遇改善など、継続した取り組みが求められています。
参照:こども家庭庁‐令和5年4月待機児童数調査

待機児童の問題以外にも、政府は保育士の確保や子育て資源の活用などの施策を進めています。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

地域別の待機児童数

厚生労働省のデータによれば、全国的に2019年度以降待機児童が減少傾向にあります。しかし、東京都や埼玉県・兵庫県などは、待機児童が1,000人以上存在するといわれており、未だに問題は深刻です。

人口が急増している自治体でも待機児童数が増えており、保育施設の整備が追いついていません。また、一部の自治体では前年を上回る待機児童数の増加がみられ、この動向に引き続き注視する必要があります。

隠れ待機児童数が増加傾向にある

希望の認可園に入れない状態でありながら、待機児童として数えられない子どもたちを隠れ待機児童と呼びます。待機児童は減少傾向にあるものの、増加傾向にあります。

隠れ待機児童が増加している要因として、保護者が特定の保育園を希望したり、求職活動を一時中断したりしていることが挙げられます。隠れ待機児童問題の解決として、保護者のニーズに合う施設を増やすことが大切です。

同時に、保育園側も施設の質向上や安心して子どもを預けられる環境整備に注力することが求められています。この問題に取り組むには、保護者と保育施設の双方が協力し合うことが不可欠といえるでしょう。

待機児童はなぜなくならない?考えられる要因

さまざまな待機児童対策が実施されていますが、待機児童の問題は解決されていません。ここでは、待機児童問題がなくならない理由を紹介します。

共働き世帯が増加したため

待機児童問題の一因として、共働き夫婦の増加が挙げられます。過去6年間で女性の就業率が上昇し、共働き世帯が増加したことで、子育てをしながら働く女性が増えました。その結果、保育園の需要が高まったのです。

しかし、保育施設の収容能力には限界があることから、待機児童が増加しています。高度経済成長期には専業主婦が一般的であり、そのため保育園への需要は現在ほど高くなかった時期がありました。しかし、経済不況や社会の変化により、共働き世帯が増加し、待機児童問題が深刻化したのです。

保育士が不足しているため

保育士不足も待機児童が減少しない要因の1つです。需要の急増に対し、保育士の数が追いつかない状況が続いています。高い離職率や責任の重圧、事故リスクへの不安が保育士の確保を困難にしています。

さらに、都市部での人口減少により、自治体での保育士の確保も課題です。保育施設を増やしても、保育士の不足が解消されなければ、待機児童問題は解決できません。また、保育士資格を持っているにもかかわらず、保育士として働かない潜在保育士を確保することも求められています。

潜在保育士について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

保育園が開園できないため

待機児童問題の背景には、保育園の開設が困難な状況が挙げられます。都市部では人口密度が高く、保育施設が不足しています。さらに、過疎地域でも同様に保育施設が減少しており、入所が難しい状況が続いているのが現状です。

新しい保育施設を設立しようとしても、保育士不足や地域住民からの理解不足などの課題に直面しており、計画が頓挫するケースが少なくありません。

都市部で待機児童が多いため

待機児童問題の要因の1つとして、都市部における待機児童が多いことも挙げられます。都市部では、働きやすい環境や豊かな生活条件が整っており、人口が集中しています。その結果、地方の過疎地域に比べて児童数が多くなり、待機児童の数も都市部で増えているのです。

また、新たな保育施設を建設しようとしても、周辺住民からの理解を得られずに建設が難航するケースもあります。

1〜2歳児の保育施設数が足りないため

待機児童問題の解消に寄与しない要因の1つは、1〜2歳児向けの保育施設不足です。2020年度の待機児童総数が12,439人である中、1〜2歳児が9,603人を占め、全体の約77%に達しています。

2015年から施行された「子ども・子育て支援新制度」には、0〜2歳児向けの地域型保育事業も含まれます。しかし、定員数の規定により、施設の整備が追いついていません。

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保育園ができる待機児童問題の解決策

ここでは、保育園ができる待機児童問題の解決策に焦点をあてて紹介していきます。待機児童は複数の要因によって引き起こされるため、簡単に解決できません。

政府の取り組みだけでなく、保育園自体ができることを積極的に行い、問題解決に向けて努力しましょう。

潜在保育士を採用する

保育園が待機児童問題の解決策の一環として取り組むべきことの1つは、潜在保育士を活用することです。2015年の厚生労働省の調査によれば、保育士資格を持ちながらも現場で働いていない潜在保育士が約76万人存在しています。これらの人材を再び現場に呼び戻すことで、保育人員を確保できるでしょう。

潜在保育士の復職を促進するためには、専用のトレーニングプログラムの設立や求人広告の改善が必要です。特に求人広告では、復職を検討している人々に対するメッセージを明確にすることが重要です。

ICTシステムで保育士の定着を高める

保育士の業務負担が重いため、離職するケースが増えています。この人手不足を解消するためには、ICT(情報通信技術)システムの導入が有効です。ICTシステムは、タブレットやパソコンを活用して児童の情報管理や保護者への連絡などを行う電子システムです。

たとえば、出席確認を手書きで行っている場合、ICTシステムを利用すればカードリーダーを通すだけで簡単に記録でき、集計作業も容易になります。また、保護者への情報発信も一斉送信できるため、個別の連絡作業も削減されます。

ICTについて詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

保育士の育成を行う

待機児童問題の解決には、保育士の育成が不可欠です。保育士の定着を促すためには、成長の機会を提供する育成体制の整備が重要です。政府も保育士のキャリアアップ制度を取り入れ、職務別の役職設定や研修による昇給などを推進しています。

また、各保育園が独自の保育方針を持つことから、個別の園に適した研修や育成プログラムも必要といえるでしょう。英語教育や運動プログラムなど、方針に応じた教育を実施することで、保育士が充実感を得られる環境を整えられます。

近年は定員割れするケースも散見される

近年、待機児童だけではなく、保育施設での定員割れも目立っています。都市部では、東京23区の認可保育所でも0歳児の定員に満たない施設が半数以上を占めているのです。これは保育需要の減少や保育士不足などが影響しています。

定員割れついて詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

定員割れを解消するためには、集客が不可欠です。集客を目指すうえで、地域の保育園の状況を把握しましょう。どのような特徴を持つ園が存在し、待機児童の状況はどうなっているのか、などの情報を収集することが必要です。また、地域の保護者の働き方やニーズにも焦点を当て、情報交換や自治体への問い合わせを通じて現状を理解することが求められます。

園児を集める方法について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

まとめ

待機児童とは、保育所や幼稚園などの児童福祉施設に入所を希望しながら、実際に入所できない状態にある子どもたちのことを指します。保護者が子どもを預ける施設が満員であるか、または近隣に施設が存在しないことなどが主な原因です。

この問題に対処するため、保育園でも実施可能な対策があります。この記事を参考に、ぜひ取り組んでみてください。

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引用元:保育のカタチ

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この記事を書いた人

株式会社シェンゲン執行役員、人事責任者
「保育のカタチ」事業責任者、採用支援コンサルタント

前職ではリクルートの代理店にて、7年間1,000社以上の採用支援を担当。シェンゲン入社後は、幼保業界の「人」に関する問題解決に特化した専門家集団「保育のカタチ」を立ち上げ、事業責任者として従事。

保育園の統括マネージャーとして運営にかかわりつつ、保育士転職サービスでのキャリアサポートや、保育園への採用コンサルタントも行う。

採用活動を内製化する伴走型の採用支援や保育士向けの研修、紹介予定派遣などのサービスを公共機関や幼保施設の運営法人に向けて提供中。祖母、母、妹が保育士という保育士一家で育った。

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