保育士は長期間勤務する人がいる一方、僅か数年で退職する人も珍しくありません。「採用しても辞める人がいるのはなぜか」と気になっている方もいるでしょう。
そこで、この記事では保育士が辞める理由や入社後3年以内の離職率について解説します。保育士の離職率を下げるための改善策も紹介していますので、あわせて確認してみてください。
保育士の採用をするなら保育のカタチがおすすめ
引用元:保育のカタチ
保育士の採用をするなら保育のカタチがおすすめです。
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住所 | 〒550-0004大阪府大阪市西区靱本町1-7-22 SKKビル201 |
許可番号 | 厚生労働大臣許可番号有料職業紹介事業:27-ユ-303764 労働者派遣事業:派27-304996 |
雇用形態 | 正社員、契約社員、パート |
求人施設 | 保育園、幼稚園、認定こども園、病児保育、事業内保育、学童保育、託児所など |
対応エリア | 全国 |
連絡手段 | 電話番号:06-6210-5326 LINE |
保育士を採用しても辞める人が多い理由
保育士が辞める理由で多いのが、以下の8つです。
- 人間関係
- 仕事の量
- 給与の低さ
- 労働時間
- 方針との相違
- 休暇が取れない
- 残業が多い
- 結婚や出産
辞める理由について、1つずつくわしく確認していきましょう。
人間関係
保育士を採用しても辞める背景にはさまざまな要因が隠れていますが、最大の原因は人間関係に問題があることです。職場における人間関係の問題として、上司との意見の食い違いや職場いじめ、派閥などが挙げられます。
保育士の仕事はチームで行うことが多い一方、保育観や仕事の進め方が異なることがきっかけで人間関係がギクシャクすることも少なくありません。
仕事の量
保育士は子どもたちの面倒を見るだけでなく、児童票や連絡帳の記入などの事務作業のほか、保護者との面談や相談・行事やイベントの企画や運営・片付けなど、多岐にわたる業務をこなさなければいけません。仕事の量が多いことがきっかけで、退職する保育士もいます。
通常業務以外で掃除や備品整理なども任されることがあるため、仕事の量が膨大になるケースも多いといえます。
給与の低さ
「年収が低い」ことも保育士が辞める理由の1つです。厚生労働省が発表した「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、保育士の年収換算は363万円ほどであり、月収換算は30万円ほどです。この数字は全職種の平均である年収換算500.7万円、月収換算41.7万円よりも低いことがわかります。
近年、処遇改善によって保育士の給与は改善されつつありますが、まだ労力に見合った報酬を得られていないと感じる保育士も多くいます。
参考:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」
労働時間
保育士は一般的に早番・中番・遅番などのシフト制で仕事をしていますが、人手不足のため早出や残業が必要になる場合も少なくありません。労働時間が長いことがきっかけで、退職する保育士もいます。
また、業務時間内に終わらなかった事務作業や制作準備を自宅に持ち帰り、勤務後に自ら残業している方もいるでしょう。残業や早出・持ち帰り仕事によって労働時間が長いと、保育士は負担の少ない保育園に転職する傾向にあります。
方針との相違
保育園には保育方針や特色がありますが、保育観が合わないことが転職のきっかけとなる人もいます。また、園長や同僚とのやり方や考え方が異なることも、退職する理由の1つにもなり得ます。
相違による退職を防ぐためには、求人を出した時点で方針を明確にしておく必要があるでしょう。
休暇が取れない
保育士が退職する理由として、休暇が取りづらいことも挙げられます。人員に余裕がある保育園でなければ、体調不良で休みを取ることが難しくなっています。
また、有休や休みの希望を提出しても人員配置の関係で許可できないケースもあり、休暇が取りにくい園では保育士が退職を検討する傾向にあります。
結婚や出産
保育士の仕事は体力を要することが多く、勤務時間も長いことから、妊娠や出産を機に退職するケースも多く見受けられます。
保育園でも産休・育休制度は利用できますが、産休明けや育休明けに「以前と同じように働くのが難しい」「復帰後の居場所がない」と感じて退職をする人もいます。
保育士の入社後3年以内の離職率は?
保育士の離職率が気になる方もいるでしょう。ここからは、離職率に加えて、運営形態別の離職率も確認していきます。
保育士の離職率は9.3%
保育士の入社後3年以内の離職率は9.3%です。
厚生労働省の令和3年雇用動向調査結果の概況によると、一般企業の離職率は11.1%、医療福祉業界の離職率は13.5%です。他業種の離職率と比較すると、保育士の離職率は低めですが、先述した理由がきっかけで辞める人も多くいます。
参考:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」
運営形態別の離職率
厚生労働省によると、保育園の運営形態別離職率は公立が5.9%、私営が10.7%となっています。
私立より公立の方が離職率が低い背景には、公務員として勤務できることのほか、給与の高さ・退職金の有無・良好な福利厚生・勤務時間の負担の少なさ・残業が少ないことが関係していると考えられます。
参考:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」
離職率を低くする方法を知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
離職率の高い保育園の特徴
離職率の高い保育園の最大の特徴は、保育士の人員不足や給与水準と有給取得率が低いことです。厚生労働省が策定している保育士の職員配置基準は最低基準ラインであり、ギリギリの人数配置は保育士の負担が大きくなります。保育士の離職理由である「仕事の量」「労働時間」「休暇が取れない」は、人員不足が関係しているといえるでしょう。
保育士は子どもたちの育成・保護に多大な労力が求められる仕事であることから、適切な給与や休暇制度の整備が求められます。しかし、運営費が限られていること、保育が集まりにくいことがきっかけで待遇を改善するのが難しい保育園も多いでしょう。
勤務している保育園よりも待遇の良いところが見つかれば、保育士は転職を検討するため、必然的に離職率が高くなります。
離職率の高い保育園の負のスパイラル
離職率が高いと、以下のような負のスパイラルが生じます。
- 保育園での業務に慣れた保育士が退職する
- 保育士不足のため、他の保育士に負担がかかる
- サービス残業や持ち帰り残業が発生する
- 有給休暇の取得が難しくなる
- 保育士の負担が減らない
- 採用には費用がかかるため、保育園の収益も減少する
- 保育士の待遇が低下する
- サービス残業や持ち帰り残業が発生する
- 有給休暇の取得が困難になる
- また保育園での業務に慣れた保育士が退職する可能性がある
もし、保育園の状態が上記にあてはまる場合は、早めに職場改善に取り組むのがおすすめです。
保育士の離職率を抑えるための対策
最後に、保育士の離職率を抑えるための対策を以下の4つ紹介します。
- 雇用形態を多様化する
- 相談できる環境を整える
- ICTシステムを導入する
- 待遇を改善する
それぞれ詳しくみていきましょう。
雇用形態を多様化する
保育士の長時間労働に対して負担を軽減するために、雇用形態を多様化させて保育士を確保する方法が有効です。
パートタイムやアルバイトの保育士は、一人ひとり希望勤務時間が異なるため、さまざまな時間帯で確保できれば常勤保育士の残業時間を減らせきるでしょう。また、正社員を雇用するより人件費が低くなるという利点もあります。
雇用形態を多様化する際は、保育資格を保有していながらも保育施設で働いていない「潜在保育士」を採用するのがおすすめです。潜在保育士について知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
相談できる環境を整える
保育士が辞める最大の理由である「職場の人間関係」に対処するために、相談できる環境を整えることも大切です。
保育士一人ひとりに「専属の相談役」を配置して、保育士たちをサポートする取り組みを行っている園もあります。相談役の人員確保が難しければ、保育園内で「相談窓口」を設けるのがおすすめです。
保育士が相談できる環境があれば、職場のストレスや悩みが軽減され、離職率の低下につながるでしょう。その他にも、職員面談をするのも有効な手段といえます。職員面談について知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
ICTシステムを導入する
保育士の業務量を問題に対処する方法として、ICTシステムの使用もおすすめです。
ICTを駆使することで欠席連絡管理のほか、おたよりの送信・連絡帳の記入・お便り作成などを電子機器で完結できるため、保育士の負担を大幅に軽減できます。また、テンプレート文やデザインが用意されているサービスもあるため、文章作成やデザインに自信がない保育士でも効率的に書類を作成できるようになるでしょう。
ICTについて詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
待遇を改善する
保育士の待遇を改善することにより、離職率を下げられる可能性が高まります。保育士は長時間労働や低い給与、休暇が取れない問題がきっかけで退職する人もいるため、待遇が改善されれば働きやすくなるでしょう。
国も保育士の処遇改善に努めており、2017年と2019年には全保育士の給料が数千円昇給されました。また、新たに「副主任保育士」の役職が設置され、その役職に就いた人に対して40,000円の手当てが支給されるなど、待遇改善の動きが加速しています。
国と保育園双方で保育士の待遇改善に努めることで、退職を防げる可能性が高まるといえます。
まとめ
保育士が辞める理由として人間関係のほか、仕事の負担・待遇面の不安など多岐に渡るため、園側は多方面から改善を図る必要があります。労働環境を改善し、保育士の負担を軽減することが重要です。
保育士の負担を軽減する方法として、待遇面の改善とあわせて雇用形態の多様化とICT導入をするのもおすすめです。雇用形態を多様化する場合には、潜在保育士を採用すると即戦力のある人材を確保できるでしょう。
保育士の採用をするなら保育のカタチがおすすめ
引用元:保育のカタチ
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雇用形態 | 正社員、契約社員、パート |
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