近年、ニュースで報道されるなど、保育の現場で問題視されている「不適切保育」は、一時的な問題ではなく、子どもの未来に深刻な影響を与える可能性があります。不適切保育はこども家庭庁では「虐待等と疑われる事案」として定義されているため、注意が必要です。
この記事では、不適切保育の具体的な内容やそれが子どもに与える影響について詳しく解説していきます。保育士や教育関係者、保護者の皆さまにとって、子どもたちを守るために知っておくべき重要な情報を提供するので、ぜひご一読ください。
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引用元:保育のカタチ
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不適切保育とは
不適切保育とは、厚生労働省が公表した手引書において、「保育所での保育士等による子どもへの関わりについて、保育所保育指針に示す子どもの人権・人格の尊重の観点に照らし、改善を要すると判断される行為」として定義されています。
こども家庭庁では不適切保育について「虐待等と疑われる事案」と定義しています。指針や手引書に基づき、不適切保育の防止及び発生時の対応が進められています。
ここからは、不適切保育の具体例や、それが子どもに及ぼす影響について理解を深めていきましょう。
不適切保育の種類
厚生労働省による「不適切な保育の未然防止及び発生時の対応についての手引き」によると、不適切保育には以下のような種類があります。
1.子どもの人格を尊重しない関わり
2.物事を強要するような関わり・脅迫的な言葉がけ
3.罰を与える・乱暴な関わり
4.子どもの育ちや家庭環境への配慮に欠ける関わり
5.差別的な関わり
上記の行為は、子どもの成長と発達に重大な影響を与える可能性があるため、早期発見と改善が求められます。
不適切保育の件数
こども家庭庁が令和4年に実施した「保育所等における虐待等の不適切な保育への対応等に関する実態調査」によれば、不適切な保育の事実が確認された保育所の件数は931件です。数からもわかるように、不適切保育は依然として多くの現場で発生している問題です。
実際にあった不適切保育の事例
保育施設は子どもたちが安全で安心できる環境で過ごせる場所でなければなりません。しかし、残念ながら近年、不適切保育が行われている事例が報告されています。
ここからは、2022年及び2023年に発生した具体的な不適切保育の事例を紹介します。
2022年の事例
2022年1月「認定こども園」(富山県富山市)の事例では、泣き止まない園児を広さ3畳から4畳ほどの倉庫内に閉じ込めるという行為が行われました。また、園児を移動させる際に足をつかんでひきずるという暴行も確認されています。これらの行為は、子どもの精神面だけでなく、身体面の成長にも深刻な影響を与える可能性があるとされています。
2023年の事例
2023年「認可外保育施設」(宮城県仙台市)で起こった事例では、園児の頬をつねる、胸を小突いて後ろ向きにしりもちをつかせるなどの行為が行われました。また、園児の腕や襟首をつかんで引っ張る、柵をよじ登ろうとした園児を柵に押しつけるといった行為も確認されています。
さらに、泣いている園児や愛着を求める園児をあえて放置する、日常的に下着姿で昼食を取らせるなどの行為も報告されました。これらの行為は、子どもたちの安心感を損ね、心理的な発達にも重大な悪影響を与えるものです。
不適切保育は、子どもの成長と発達に大きな悪影響を及ぼす深刻な問題です。施設の運営者や保育士は、子どもの人権を尊重し、健全な成育環境をつくることが求められています。
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不適切保育が起こる原因
保育施設において、不適切保育は子どもたちや保護者にとって大きな問題となり得ます。子どもたちが安心して過ごせる場所であるべき保育施設での不適切保育がなぜ起こるのか、その原因を深掘りしましょう。
保育園の方針
保育園の基本的な方針や理念が不適切保育の一因となることがあります。方針と現実がかけ離れてしまうと、保育士たちもストレスを感じ、不適切な行為に繋がるリスクが高まるでしょう。
先輩保育士や管理者が過度な指導方針を強く掲げている場合、従わざるを得ない状況になっているケースも見受けられます。
しかし、子どもを威圧して言うことを従わせようとするのは、子どもをコントロールしようとする行為と同じです。子どもを1人の人間として尊重する必要があります。
業務量の過多
保育士の業務量が過多であることも不適切保育が発生する大きな要因です。保育士は子どもの日々のケアだけでなく、書類作成や保護者への対応、行事の準備など、多岐にわたる業務をこなしています。
過剰な業務量が原因で、保育士が心身共に疲弊してしまい、冷静に対応できなくなることがあります。結果、不適切な行為が発生する可能性が高くなっているのです。
人手不足
保育業界全体で人手不足が問題となっていますが、保育士が不足していることも不適切保育の根本的な原因の1つです。保育園の定員に対して十分な数の保育士が配置されていないと、1人の保育士にかかる負担が増え、複数の子どもに目が行き届かないことがあります。
結果として、保育士のストレスが溜まってしまい、不適切な対応に繋がることがあります。
スキル不足
保育士のスキル不足も不適切保育の要因として挙げられます。保育士資格を持っていても、実際の日常業務や子どもたちへの対応に必要なスキルが不足している場合があります。
特に、新米保育士が多い施設では、経験不足から適切な対応ができず、不適切な行為に至るケースが少なくありません。
子どもの年齢や発達段階に応じた適切な対応を学ぶ機会が不足していると、保育士はどのように対応すべきか分からず、結果として不適切な行動を取ってしまうことがあります。定期的な研修や指導の機会を設けることで、保育士のスキルアップを図り、不適切保育を防ぐことが重要です。
子どもの関わり方に対する理解の不足
不適切保育が発生する原因として、保育士が子どもの関わり方に関する知識や理解が不足していることも挙げられます。
子どもが泣き止まない場合、泣いている理由を理解せずに叱るだけでは状況は改善されません。むしろ、子どもの心にさらにストレスを与えることになります。感情に任せて怒鳴るのと、叱るのでは意味合いが異なることを、保育士自身が理解しなければいけません。
不適切保育が及ぼす子どもへの影響
近年、多くの報道や研究から、不適切保育が子どもに与える影響について認識が広がっています。ここでは、具体的な不適切保育の事例と、それが子どもに及ぼす影響について詳しく探っていきます。
身体的な虐待
身体的な虐待は、殴る・蹴る・叩くなどの行為です。身体的な虐待は、子どもは深刻な怪我を負うことになり、身体的な痛みと共に長期的な身体の健康にも悪影響を受けます。
心的な虐待
心的な虐待は、子どものことを無視する・脅す・差別をする行為のことです。子どもの自己評価やメンタルに深刻な影響を与え、トラウマを生じさせることがあります。
無視され続けることで、子どもは「自分は重要な存在ではない」と思い込んでしまい、自己否定感が強くなる可能性があります。
性的な虐待
性的な虐待は、身体を触る・触らせたりする行為を指します。着替えやオムツ替えのときに、下着や裸のままで長時間過ごさせるのも、性的虐待です。
性的虐待を経験した子どもは、性的な混乱や不適切な性的行動を示すことがあり、長期的には精神的な問題や対人関係の問題を抱える可能性が高くなります。
ネグレクト
ネグレクトとは、トイレの世話をしない・意味もなく給食を与えないなどの行為を指します。子どもの身体的な発達だけでなく、心理的な安定感にも影響を与えることがあります。
他の職員が不適切な指導を行っているのを見過ごすことも、ネグレクトと見なされることがあるため注意が必要です。
保育園での虐待については、以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
不適切保育を防ぐ方法
不適切保育を防ぐ第1歩は、子どもの発達過程を正しく理解することです。保育者や保護者は、子どもの年齢に応じた発達段階や必要なケアについての知識を持つことで適切な対応ができるようになり、無意識の不適切保育を防げます。
また、保育者や保護者自身が心にゆとりを持てる環境を整えることも重要です。ストレスが多い環境では、不適切な対応をしてしまうリスクが高まります。適切なストレス管理やリラックスするための方法を取り入れるようにしましょう。
保育者がゆとりを持てると、保育の質が向上します。
保育の質の向上については、以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
不適切保育は、多くの人々が関心を寄せる大きな課題です。すべての子どもが健全に育つ環境を整えるために、不適切保育の存在を知り、その防止について日々努力を重ねていかねばなりません。
不適切保育は虐待に該当することがあります。不適切保育を防止するには、保育者の意識改革が必要です。心に余裕を持ち、目の前の子どもに対して自分がどのような保育を実践すべきなのかを再確認することが重要です。
もし周囲に不適切保育を行っている保育士がいた場合は、「NO」と言う勇気を持ち、子どもたちを守ることを心がけてください。
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