【保育園・幼稚園の採用担当者向け】理想の園づくりは採用から。幼保施設の採用ブランディングの基礎【戦術編】

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目次

はじめに

この記事は、

の続きの記事となっています。
まだお読みになっていない方は、戦略編から先にお読みください。

戦略編では、採用ブランディングの本質から、なぜ採用ブランディングをする必要があるのか、などをお伝えしました。

おさらいすると、

・「この園で働きたい」と求職者に強く感じてもらうために採用ブランディングを行う
・採用ブランディング戦略においては目的が最も重要で、大きなゴールを掲げること
・目的をもとに、求める人物像を設計する:目的を達成できる人物を具体的に
・求める人物像に何を伝えるかを設計する:採用ターゲットが求めていること、競合と差別化できていることから優先順位をつけて、キーメッセージを作成

上記のことがポイントでした。

この記事では、決定した戦略を踏まえて、どのようなプロセスで求職者とコミュニケーションを取るのかを設計し、具体的な施策として実行するポイントについてご紹介します。

戦術について

戦術は、戦略を実行するために、採用ターゲットに対してどのように自園の魅力を伝えるのか、という部分を指します。

エントリー段階から求職者にどのように魅力を伝えて、どのように動機付けするのか、コミュニケーションのプロセス設計を行うことが戦術に該当します。

戦術は、以下の3つのフェーズで設計していくことが重要です。
設計において重要なことは、点ではなく線で考えるということ。

・興味喚起:自園にまずは興味を持ってもらう。何を伝えるかで決めた、他社との差別化から生まれた強烈なキーメッセージを軸に、求職者に強いメッセージを伝えることが重要です。

・動機形成:自園に対する理解を深め、働きたいと思ってもらう。選考活動などで求職者の求めるものを個別具体的に判断し、相手に合った自社の魅力を伝えていくことがポイントです。

・不安払拭:求職者の不安を取り除き、最終的な意思決定をしてもらう。求職者が抱えている疑問や不安を個別に解消することが重要です。特に、この段階でコミュニケーションが薄くなってしまっては、競合に入園を決められてしまう可能性があります。ここでのポイントは、求職者の本音をつかみ、親身に対応することが大切です。

上記は各段階で独立しているのではなく、それぞれの段階において提供する情報は異なります。線として設計することで、スムーズに次の段階に進めるようになります。

キーメッセージをブラすことなく伝えることで、芯のある採用ブランディングにつながります。

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施策の全体像

施策は、戦術で設計したプロセスを達成するために選択する手段です。
それぞれの細かい説明については別の記事で紹介しますが、

・Payed Media:有料で出稿するもの
・Earnd Media:第三者が載せる価値ありと判断して載せているメディア
・Owned Media:自社が持っているメディア
・Human Media:自園のメンバーや内定者などの人を通じて伝えられるもの

の4つのメディアに分類され、細かいサービスがその中に存在しているという認識を持っていただければ十分です。

興味を喚起する

興味喚起の段階では、有料メディアでは以下の3つ

・就職/転職情報メディア(マイナビやリクナビなどの求人掲載情報)
・ダイレクトソーシング(Wantedly、ビズリーチなどの直接マッチングするサービス)
・人材紹介サービス(エージェントが園に求職者を紹介する)

第三者が載せる価値ありとしているメディアは以下の2つ

・Webメディアでの紹介コンテンツ
・紙メディアでの紹介コンテンツ

人を介して伝えられる情報は以下の3つ

・リファラル採用
・説明会イベント
・保育実習

などの施策が考えられます。
それぞれの特性を理解して、必要な人材に最も適している方法は何かを選択して、プロセスを設計することがポイントです。

動機を形成する

動機形成の段階では、自社メディアでの訴求が効果的です。

・採用ホームページ
・紙媒体での印刷物
・動画
・Blog
・SNS

などで効果的な発信をすることで、求職者がより自園に対しての理解を深め「この園で働きたい」と思ってもらえるような内容をメディアの特性ごとに設計することが重要です。

不安を払拭する

不安払拭の段階では、自園への入社動機は形成されていて、確固たる意思で入社を決断してもらうために、求職者の抱えている疑問や不安を払拭する必要があります。

ここで油断してコミュニケーションを疎かにすると、その不満を競合に突かれて内定辞退という可能性が考えられます。

そうならないために、以下の2つがポイントです。

・採用担当者、先輩社員
・体験入園

採用担当者が求職者と密にコミュニケーションを取り、本音を引き出すことで、抱えている不安や不満に対して、園で取ることのできる提案を提供していきます。

ポイントは以下の2つ

・効果的な質問などで、とにかく話を聞くこと
・話を聞いて得られた本音に対して、求職者のために園がしてあげられることを提案すること

この2つを親身に行うことが重要です。

潜在層への施策

幼保業界の潜在層としては、出産育児などで、一度現場を離れた層や、退職して別業界に転職した層などが挙げられます。

このような潜在層に対しても、定期的な情報発信を行うことで、自園の魅力を訴えておけば、実際に転職や再就職を考える際の第1候補として選んでもらうことができるようになり、採用の候補者の幅が広がります。

SNSなどでの発信や、定期的な交流イベントなど、ライトなものでも効果が見込める可能性がありますので、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は戦略をもとに、採用ブランディングを具体的な施策に落とし込むというポイントについてご紹介しました。

日頃、情報収集活動をしていると目につくのは具体的な手法の部分です。
しかし、最も重要なポイントは、採用活動の目的、ゴールを決めることです。さまざまな手法に目移りしてしまったときは、原点に立ち返って考えることが重要です。

是非この記事を参考に、採用ブランディングにチャレンジしてみてください。

前編の記事はこちら

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この記事を書いた人

株式会社シェンゲン執行役員、人事責任者
「保育のカタチ」事業責任者、採用支援コンサルタント

前職ではリクルートの代理店にて、7年間1,000社以上の採用支援を担当。シェンゲン入社後は、幼保業界の「人」に関する問題解決に特化した専門家集団「保育のカタチ」を立ち上げ、事業責任者として従事。

保育園の統括マネージャーとして運営にかかわりつつ、保育士転職サービスでのキャリアサポートや、保育園への採用コンサルタントも行う。

採用活動を内製化する伴走型の採用支援や保育士向けの研修、紹介予定派遣などのサービスを公共機関や幼保施設の運営法人に向けて提供中。祖母、母、妹が保育士という保育士一家で育った。

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