【徹底解説】保育園の採用活動における大学訪問のポイントを解説

保育園の新卒採用活動において、大学訪問はより幅広い学生に直接アプローチできる注目の手法です。学生や大学とのつながりを強化することで、採用ターゲットの安定確保や認知度向上が期待できます。本記事では、大学訪問のメリット・デメリットや最適なタイミング、具体的なステップを分かりやすく解説します。

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目次

1. 大学訪問とは?新卒採用で注目される理由

大学訪問は、保育園が大学を直接訪れ、学生や大学関係者とコミュニケーションを図る採用活動手法です。新卒採用の母集団形成や知名度向上に注目されています。

従来の採用活動では、求人情報サイトや合同説明会が中心でしたが、大学に直接足を運ぶことで学生と早期に接点を作ることができます。とくに保育園のように現場の雰囲気や教育理念が伝わりにくい業種では、訪問時に直接的な魅力をアピールする機会が増えるのが大きなメリットです。学生の関心を引きやすく、情報発信のタイミングを柔軟に調整できる点で効率の高い方法といえます。

さらに、大学側と良好な関係を築くことでキャリアセンターや就職担当教授からの紹介が得られる可能性も広がります。これは、保育園という仕事に興味を持つ学生だけでなく、まだ進路を模索している学生へもリーチできることを意味します。新しい視点や多角的なバックグラウンドを持つ学生と出会いやすいのは大学訪問の大きな魅力です。

2. 大学訪問のメリット

大学訪問を実施することで、採用活動の安定化や大学独自のサポートが期待できます。

大学訪問は、保育園の採用活動において短期間で認知度を高める一方、学生に直接アプローチできる方法として注目されています。とりわけ新卒採用では、早い段階で企業(保育園)の存在を知ってもらうことで、学生の就職意識が高まる時期に合わせた効果的なアプローチが実現しやすくなります。大学ごとの特徴を把握して学科や専攻とのマッチングを図ることで、より安定した採用ターゲットを得られるのも大きな利点です。

さらに、大学とのパイプを作ることで学内イベントへの招待や就職セミナーの参加要請など、さまざまな連携の可能性が広がります。ただ訪問するだけでなく、定期的なやり取りや情報共有を続けることで、セミナー講師を依頼されるなど、大学との協力関係をより深められます。これらの継続的な連携は、結果的に学生からの信頼と応募意欲を高める効果につながるでしょう。

メリット1:新卒母集団形成の安定

大学の学生に直接アプローチすることで、自社に合った人材の母集団を安定的に確保しやすくなります。保育園の職場環境や教育方針を伝える場を設けやすく、学生は業務内容を具体的にイメージできるため、入職後のミスマッチを減らすことにもつながります。さらに、大学訪問を定期的に行うことで自園の認知度が高まり、毎年一定数の応募が見込めるようになる可能性も高いです。

メリット2:大学側からの推薦やイベント招待が期待できる

大学との関係が深まると、キャリアセンターからの学生推薦や学内で開催される就職イベントへの招待が期待できます。教授やゼミ単位での企業訪問要請を受けるケースもあり、保育園の魅力を直接伝えられる場が増えるのは大きな利点です。また、大学主催の合同説明会に参加しやすくなるなど、採用活動の選択肢が広がります。

3. 大学訪問のデメリット

学童保育 現状

メリットが多い一方で、大学訪問にはいくつかの注意すべきデメリットがあります。

大学訪問は準備やコミュニケーションに手間がかかる点があり、特に学内イベントとタイミングを合わせる場合は日程調整に苦慮することがあります。保育園の現場は日々の業務に追われるため、人員の確保やスケジューリングが難しい場合も少なくありません。こうした負担を軽減するには、訪問前の計画が重要になります。

また、訪問大学ごとに特徴が異なるため、適切なアプローチ方法を見極める必要があります。各大学の学生気質や就職活動スケジュールに合わせられないと、せっかくの訪問が成果につながらない可能性も出てきます。デメリットを十分に理解したうえで、必要に応じてオンライン訪問や各種ツールを併用することが大切です。

デメリット1:移動コスト・時間の負担

大学が遠方にある場合、何度も足を運ぶには移動費や交通手段、担当者の時間が大きな負担になります。出張費の計上や日程の調整だけでなく、保育園内での業務負担の振り分けも考慮する必要があります。訪問の頻度や最適な時期を見極め、優先度の高い大学から計画的に実施することがカギとなります。

デメリット2:大学との信頼関係構築に時間がかかる

一度の訪問では大学との関係性を深めるのは難しく、継続的なコミュニケーションが求められます。キャリアセンターの担当者や教授、学生と顔を合わせる機会を増やし、自園の理念や教育方針を丁寧に伝える姿勢が重要です。短期間で成果を期待するよりも、中長期的な視点で大学との連携を図ることが必要になります。

4. 大学訪問の最適なタイミングと回数

大学訪問を成功させるには、採用スケジュールや大学特有の行事を意識した訪問計画が重要です。

新卒採用では、大学三年生が就職活動を本格化させる前の時期や、学内の就職イベントに合わせて訪問を調整するのが効果的です。一般的に就職ガイダンスが始まる10月や、卒業年度に入る3月前後は学内説明会が多く開催されるため、訪問を検討するタイミングとして考えられます。自園の採用スケジュールと大学のカレンダーを見比べ、事前にアポイントを取得しておくとスムーズな運びになります。

また、大学によって開催される行事や休暇期間は異なります。特定の大学を重点的に訪問する場合は、その大学の年間行事や試験期間を把握して、学生が比較的自由に動きやすいタイミングを狙うのが理想です。あまりにも短期間に複数回訪問するのではなく、必要に応じて年間で3〜4回程度を目安に計画を立てると、持続的かつ効率的にアプローチできます。

採用スケジュール全体を把握する

保育園側の採用フローにあわせて、いつ大学に足を運ぶかを明確にしておくことが欠かせません。たとえば新卒採用を開始する時期や募集要項の公開日など、内部の準備状況と大学の行事タイミングを照らし合わせておくと、学生の興味が高まる時期に合わせた訪問が可能になります。

大学の行事・カレンダーを意識した訪問計画

大学それぞれが主催する学内セミナーや就職ガイダンスの日程を調べ、学生の就職意識が高まる時期に柔軟に対応する必要があります。特に、キャリアセンターが主催する説明会は参加企業が多く集まるため、保育園としての存在を認知してもらいやすくなります。こうしたイベントを活用しながらタイミングを上手に組み合わせることで、訪問効果を最大化できます。

5. 大学訪問の具体的ステップ

実際に大学訪問を行う際の一連の流れを、具体的なステップに分けて紹介します。

大学訪問をスムーズに進めるためには、事前準備から当日の取り組み、訪問後のフォローアップまでをひとつの流れとして把握することが大切です。ターゲット大学の選定やパンフレットの準備など、計画の初期段階を丁寧に行うことで、大学側からの信頼を得やすくなります。保育園ならではのアピールポイントを整理し、学生に分かりやすく伝える工夫も欠かせません。

また、初訪問やオンライン対応など、状況に応じてアプローチ方法を変えることも考慮しておきましょう。大学に直接訪問できない場合にはオンラインミーティングを活用し、移動コストを抑える方法も検討してみる価値があります。こうした柔軟性のある準備が、採用活動を持続的に行うための鍵となるのです。

STEP1:ターゲット大学の選定と事前リサーチ

まずは、保育園の教育方針や働き方にマッチする学生が多そうな大学をリストアップしましょう。学部構成や卒業生の就職先データなどを確認し、保育に関連する学科や興味を持つ学生層を見極めることが大切です。訪問大学を厳選することで、無駄な移動コストを抑えつつ効果的な採用を狙えます。

STEP2:求人票やパンフレットの準備

大学側に提出する資料には、保育園の特徴や職場環境、募集要項などを簡潔かつ魅力的にまとめることがポイントです。学生が読みやすいレイアウトや写真・イラストを取り入れるなど、パンフレットのデザインを工夫することで、興味を持ってもらいやすくなります。

STEP3:アポイントの取り方と注意点

大学のキャリアセンターや就職課、あるいは学部の就職担当教授宛に連絡を入れる際は、メールだけでなく電話で先方の都合を確認するとスムーズです。訪問目的や希望日時をはっきり伝え、無理のないスケジュールを組みましょう。時期によっては大学側も多くの企業からのアポイントを抱えているため、早めの連絡が重要となります。

STEP4:初訪問でのプレゼンテーションとヒアリング

初めての訪問では、保育園の理念や就業環境、育成プランなどを中心にプレゼンテーションを行います。同時に、大学側がどのような学生を送り出したいか、また学生がどのような就職観を持っているかをヒアリングしておきましょう。互いの情報を交流させることで、より的確なマッチングの糸口がつかめるはずです。

STEP5:訪問後のお礼と定期的なフォローアップ

訪問後は、メールや電話でお礼を伝え、必要に応じて追加資料を送るなどのフォローアップを欠かさないようにしましょう。大学担当者や教授からの要望や質問に迅速に対応することで、信頼関係が強化されます。定期的に訪問報告や就職活動の進捗を共有することで、長期的なパートナーシップへとつなげることができます。

6. 大学との関係を強化するためのポイント

大学と長期的に良好な関係を保つことで、採用活動の成果をさらに高めることができます。

大学との信頼関係が深まれば、就職イベントでの優先的な案内や、学生からの応募数の増加といった恩恵を受けやすくなります。互いに協力体制を整えることで、学生にとってもスムーズな就職プロセスを提供できるため、結果的に保育園のイメージアップにもつながります。

また、保育園の取り組みを大学へ定期的に報告する習慣を作ることも重要です。たとえば、内定者の声や先輩職員の働き方、イベントの実施報告などを共有することで、大学側が最新の情報を把握しやすくなり、大学内での紹介や推薦がより積極的に行われる可能性が高まります。

担当者を継続して派遣するメリット

担当者がころころ変わると、大学側は状況を把握しづらくなりがちです。逆に同一の担当者を継続して派遣すると、毎回のコミュニケーションがスムーズに進み、大学や学生との信頼関係を深めやすくなります。相談や追加要望にも対応しやすいため、採用活動の質と効率が向上するでしょう。

OB・OGの活用で学生の関心を引く

大学出身者が保育園で活躍していれば、その職員を訪問や説明会に同行させると、学生にとって親しみやすい雰囲気を作れます。実際の就職事例を直接共有することで、学生の具体的なイメージが膨らみやすくなり、入職前の不安を軽減する効果も期待できます。

大学側への情報提供やセミナー企画の提案

保育への関心を高めるために、大学内でのセミナー開催を提案するなどの積極的なアクションが有効です。保育分野の専門知識や現場のリアルを伝える機会を設けることで、学生の理解を深めると同時に、大学側にも役立つ情報を提供できます。これは大学とのより強固な連携を生み出し、長期にわたる協力関係の基盤となるでしょう。

7. オンライン大学訪問の可能性

遠方の大学や対面実施が難しい場合に、オンライン大学訪問を活用することで採用活動の幅を広げられます。

近年、オンライン会議システムを利用することで、大きな移動コストをかけずに全国の大学とつながることが容易になりました。特に遠方の大学を訪問する際の交通費や移動時間を削減できるため、効率的かつ柔軟に学生とコミュニケーションを図ることができます。コロナ禍の影響下でも、対面と同様の効果を得られる点で注目されている方法です。

オンライン大学訪問には、画面共有を活用した資料提示や質疑応答の時間設定など、対面に近い体験を提供する工夫が求められます。保育園の雰囲気や業務内容をデジタル上でもしっかりと伝えるため、事前に動画や図解などを用意するのも効果的です。

遠方大学やコロナ禍でも対応可能な方法

ZoomやTeamsなどのオンライン会議ツールを活用することで、正確なスケジュール調整がしやすくなります。時間や場所の制約が減るため、複数の大学を短期間で訪問できる点も大きな利点です。ただし、オンライン特有の通信トラブルを想定し、事前にテストを行うことも忘れないようにしましょう。

オンラインでも効果を最大化するコツ

対面では感じ取れる雰囲気や相手の反応が見えにくいので、話し方や資料の作り方に一工夫が必要です。プレゼンテーションでは、スライドや動画を活用して保育園のリアルな環境を伝えると同時に、学生からの意見や質問をタイムリーに受け付ける形にするなど、双方向のコミュニケーションを意識しましょう。

まとめ・総括

大学訪問は、保育園の新卒採用活動を成功に導くうえで有力な手法です。継続的な訪問とオンライン対応を組み合わせ、大学や学生との強固な関係を築き、安定した採用目標の達成を目指しましょう。

大学訪問を通じて学生やキャリアセンター、教授とつながりを持つことで、効果的に保育園の魅力を発信できます。対面訪問では直接的なコミュニケーションが可能となり、オンライン訪問を活用することで遠方の大学とも連携を図りやすくなります。これらを組み合わせれば、採用活動の幅を大きく広げられるでしょう。

また、大学との関係構築は短期間では完結しないため、定期的な連絡やイベントへの協力など地道な取り組みを続けることが肝心です。長期的な視点で大学訪問を行い、学生のニーズや就職活動のトレンドを把握しながら戦略を練り直すことで、より安定的かつ成果の高い採用を実現できます。

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この記事を書いた人

株式会社シェンゲン執行役員、人事責任者
「保育のカタチ」事業責任者、採用支援コンサルタント

前職ではリクルートの代理店にて、7年間1,000社以上の採用支援を担当。シェンゲン入社後は、幼保業界の「人」に関する問題解決に特化した専門家集団「保育のカタチ」を立ち上げ、事業責任者として従事。

保育園の統括マネージャーとして運営にかかわりつつ、保育士転職サービスでのキャリアサポートや、保育園への採用コンサルタントも行う。

採用活動を内製化する伴走型の採用支援や保育士向けの研修、紹介予定派遣などのサービスを公共機関や幼保施設の運営法人に向けて提供中。祖母、母、妹が保育士という保育士一家で育った。

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